ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間100冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

ダメなリーダーは自分がわかる限界を組織・チームの限界 にしてしまう! 「『超』入門 失敗の本質」 鈴木博毅

スポンサーリンク

1991年8月に出版されて今もアマゾン戦略・戦術部門で1位(2018年6月現在)を維持している名著「失敗の本質」を当時読みましたが、
私には難しくて・・・

結局読んだという満足感だけで終わっていました。。。

しかし!この本に出合えて本当に幸運でした。

 

現代日本の問題と太平洋戦争中の日本軍とを重ね合わせ、
仕事で役立つ示唆や洞察を整理し、
23のポイント、7つの視点から読み解いています。

 

「超」入門 失敗の本質

 

「日本人は今こそ、過去の失敗から学ばなければならない」。

この文にビビッときた方にはぜひ読んでいただきたい1冊です。

失敗の本質

ビジネスの最前線が抱える問題の深刻さを上司が正しく認識できず、「上から」の権威を振り回し、最善策を検討しない。部署間の利害関係や責任問題のゴマカシが優先され、変革を行うリーダーがいない。組織が環境の変化に適応できていない・・・そんな会社・組織で働いていて、何とかしたいと思っている最前線にいるビジネスマン、またはそんな部下を動かしたい管理職の方が読まれると、実践で使える”本当の考え方”が身に付きます。

 

 

また、「失敗の本質」をこれから読もうと思っている方、または私と同じように一度読んだけど、あまり理解できず、役立ちそうな示唆や洞察を得ることができなかった方には非常に価値ある本だと思います。この本を読んでから「失敗の本質」を読む(再読する)ことをおすすめします。

 

「失敗の本質」は大東亜戦争(太平洋戦争)で露呈した日本的組織の弱点を指摘する、極めて鋭い示唆を含んでいますが、究極の目標は、私たちが直面する「時代の転換点」を今度こそ見事に乗り越えて、新たな繁栄をつかむことだ、と著者である鈴木氏は述べています。

 

著者はコンサルティング会社に勤務後、2001年に独立。戦略論や企業史を分析し、負ける組織と勝てる組織の違いを追求しながら、失敗の構造から新たなイノベーションへのヒントを探ることをライフワークとしている、まさに「失敗の本質」の専門家です。

 

大東亜戦争においても、物量や技術力の差は敗因の1つですが、
失敗の本質そのものではありません。

真の要因「日本的な思考法」、「日本人特有の組織論」、「日本的なリーダーシップ」にあると考えられます。「なぜその思考法では、なぜその組織論では、なぜそのリーダーシップでは勝つことができないのか?」

その理由と正しい考えを23のポイントから得ることができます。

 

約70年前の日本軍が抱えていた多くの問題や組織にある根深い病(やまい)と、現代の私たちが直面している新たな問題。両社に「隠れた共通の構造」があることを見抜くことが、この本で一気にできるようになります。そして会社・組織で使えます。なぜなら日本の会社・組織は未だにその病から完治していないからです。

 

ポイントとして、

「戦略」・・・勝利につながる「指標」をいかに選ぶかが重要である。性能面や価格で一時的に勝利しても、より有利な指標が現れれば最終的な勝利にはつながらない。

(この指標の考え方なんかは、以前紹介した「4DX」や「戦略を実行できる組織、実行できない組織」に通じるところがかなりあります)

 

「思考法」・・・日本は1つのアイデアを洗練させていく練磨の文化。しかし、閉塞感を打ち破るには、ゲームのルールを変えるような、劇的な変化を起こす必要がある。

 

「イノベーション」・・・イノベーションとは、支配的な指標を差し替えられる「新しい指標」で戦うことである。同じ指標を追いかけるだけではいつか敗北する。家電の「単純な高性能・高価格」はすでに世界市場の有効指標ではなくなった。

 

「型の伝承」・・・日本軍と米軍の強みの違いが、大東亜戦争の推移と勝敗を決定した。「型の伝承」のみを行う日本の組織が「勝利の本質」を伝承できていないことで、強味を劣化・矮小化させて次世代に伝えている。

 

「組織運営」・・・あなたが「知らない」という理由だけで、現場にある能力を軽蔑して見てはいけない。優れた点を現場に見つけたら自主性・独立性を尊重し、最大・最高の成果を挙げさせる。

 

「リーダーシップ」・・・愚かなリーダーは「自分が認識できる限界」を、組織の限界にしてしまう。逆に卓越したリーダーは、組織全体が持っている可能性を無限に引き出し活用する。

 

「メンタリティ」・・・「空気」とは体験的学習による連想イメージを使い、合理的な議論を行わせずに、問題の全体像を1つの正論から染め上げてしまう効果を持つ。議論の影響を明確にし、意図的な「空気の醸成」が導く誤認を打ち破る知恵を身につけるべき。

(7つの視点それぞれから、各1つずつだけポイントを抜粋しました)

 

慶応義塾大学総合政策学部を卒業し、ビジネス論、組織論、マーケティングコンサルタントを専門にしている著者。数々の大企業や優良企業の顧問を務め、わかりやすく解説する講演や研修は好評を博している。そんな組織や戦略のプロが解説する日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ。これからの社会を生き抜く経営者やビジネスマンには必読だと思います。

 

名著「失敗の本質」が出版されてから30年近く経ちますが、本書が出版されたのが2012年。なんと「失敗の本質」出版後約20年。それだけでこの2つの本にどれほどの価値があるのかがわかります。

 

大東亜戦争勃発後、躍進を続けた日本軍が、終戦前わずか4年ほどで一気に敗戦に陥った日本軍。高度経済成長を遂げて世界進出した日本が1990年代から世界経済危機などの影響で一気に失われた20年の時代へ。この共通する明暗、共通する構造。少しでも興味が出たら読んでおいて損はしない1冊です。ぜひ「失敗の本質」を読む前に。

アマゾンで詳細を見る

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ