今の世の中、正解がなく、どんどん変化するリスクだらけの時代に見えるかもしれない。
でも裏を返せば
私たちがより楽しい人生を迎えるチャンス
を持っているということ。
この本では、
一体その「質問力」とはなんなのか、
それを「鍛える」にはどうしたらいいか」、
その答えを導くための、いくつかの具体的なヒントをくれる良い本です(≧◇≦)
茂木健一郎さんならではの、脳科学に基づいた説明も豊富でとっても学びの多い1冊でした。
この本の巻末には
「現状を変えるための質問リスト」
が付いていまして、
「他人に向けた質問」
「自分に向けた質問」
で分かれています。
この巻末にある質問リストだけでも価値があると思います(^^♪
著者は1962年東京生まれ。脳科学者。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、現在ソニーコンピューターサイエンス研究所シニアリサーチャー。
様々なメディアにも出演されている。脳科学についてわかりやすく解説される知識と技術、そしてその自然体で親しみやすい人柄で人気のある脳科学者である。
・いい質問ができる人とそうでない人との差
「いい質問ができる人」
脳の可能性を広げ、自分にとって快適な生き方、充実した人生を自らつくり出す。
自分を変え、世界を変えられる人になる。
「悪い質問をする人」
脳がフリーズして、何度も同じ問題や失敗を繰り返して、成長しない。
「質問ができない人」
脳を活かせず、他人がつくった基準に従って行動し、不満だらけの生き方をする。
著者は言います。
「自分に対して、世の中に対して、いい質問ができるようになることは、
これからの世の中では
『生きる道を自分で切り拓く、ポジティブで、最高の姿勢を持っている』
という証になる。
つまり、質問力がある人は
「生きる姿勢ができている人」
なのです。
では、いい質問とはなんなのか!?
ベストな解決策ではなく、具体的に行動し、
努力できる方法をみつけられるのがいい質問。
・そもそも「質問」とは!?
①現状を少しずつ、でも確実に変えていく力
②自分にとっていい生き方、行動、思考を導き出す力
③自分が快適に生きるための新しい選択肢をつくてくれるもの
では、いい質問をするにはどうしたら良いの?
・いい質問を生む3つのステップを使う
①現状への違和感を持つ感情力を使う
②その違和感(疑問)に気づくメタ認知力を使う
③「どうするか」を考える論理の力を使う
重要なのは、居心地の悪さを解消するために、ムリに正当化してしまう
認知的不協和に気づいて、偏っていることを自覚すること。
人間の脳は、
感情から「自分の中の真実」がつくられてしまう。
だから、
自分の感情を素直にメタ認知することがとっても大切。
自分自身をメタ認知することは難しいけど、訓練していい質問ができるようになれば、いい人生、いい生き方を歩むことができる\(◎o◎)/!
・「質問とは自分との対話」である。
発見やひらめきは、メタ認知を通じて起こる。
「対話」といえば、最近ご紹介させていただいた下記の4冊がとってもとっても役立ちました!!
・知識と教養の違いを踏まえて質問する。
個人に合わせて、状況に合わせて、
答えが変わるものが「教養」である。
だから「知識」と「教養」は違う。
磨きたい「いい質問」「いい答え」は
「教養」の側にある。
だから教養を磨くことも大切。
本書には詳しく説明されています!
・いい質問をすることは「正しい答え」を得るものではない。
「気づき」を得ること。
・いい質問とは?
①空気を変えることができる質問
②相手の経験を聞く質問
③好きなものを聞く質問
④本心に気づかせる質問
⑤自分の生き方を問う質問
①~⑤については本書に詳しく書かれていますが、
④については
違和感を無視せず、「これは違う」「これも違う」と自分にピッタリくる「これだ!!」に出会うまで、核心をつくまで質問する
⑤については
マーケットや人に付き合い過ぎると、自分が何者なのかわからなくなる。
自分の人生を生きることが難しくなってしまう。
など、様々な示唆や大切なポイントが書かれています!
・いい質問をするためのキーワードがある
①時間(今、今すぐ)
②目的「何がしたい?」
③手段(方法)「どのようにすれば」「どうやって」
④「あと少しだけ」という言葉
・共感だけでは疲れる( ゚Д゚)
「共感」だけでなく「冷静な分析」を通して理解することで自分の頭の中の他人を増やすことができる。
→「共感」だけでなく「質問」することが大切
「良い」「悪い」ではなく「気づく」ことに重点を置く
すぐに判断せずに受け流す。
すると脳の中の体験値が上がる。そして
メタ認知の能力が上がる(*'ω'*)
・自分の欠点を許す
自分の欠点を許せている人は、相手に緊張を強いてないし、
「こちらの欠点も許してくれるのではないか?」
と安心して側にいられるもの
・ドーパミン
脳は嬉しいことがあると、ドーパミンという物質を放出する。
脳は新しいことにすぐ慣れてしまう。
自分にとって予測できないことがないと、
脳は本当に喜ばない。
「次はどんな挑戦をしようか?」
・アウトプットする
自分の外に出す「書く」ことによって
客観的に眺められるようになる。
人に言葉で話すと整理される。
・「しつこい」のは良いこと!?
性格の悪さとしてイメージされがちな「しつこい」という行動。
実は
「しつこい」=「頭がいい」
なのである。
・質問して「共通点」を見つける
「この人と自分との共通点はなんだろうか?」
相違点ではなく、共通点を見つける質問こそが必要。
これは「対話」から「良い案」導き出す際にも非常に大切でした!!
・質問で原因の探り方
発生した問題の原因を探るときは
①「どのあたりからうまくいかなくなったのか?」
②「なんでそれを止めることができなかったのか?」
③「自分に ”今” できることは何だろう?」
この順番で質問するのが良い。
決して犯人さがしの質問はしない。しても意味が全くない。
・欲望との関係
いい質問をするには
自分や相手が「何を求めている(いない)のか」について
真剣に探り出すしかない。
まさに、「はじめての哲学的思考」で書かれていた
「欲望相関性の原理」です(≧◇≦)
VUCA時代、これからの時代、つまり
「質問」や「問い」について学び、自ら「問題」を見つけていかなければ廃れていってしまう「この時代」を生きていく私たちにとっては、とっても良い本でした。
「質問」や「問い」を学び始める方や、もういちど「質問」とは?を学び直したい方にとっては、とても役立つ本だと思います!
アマゾンで詳細を見る
楽天で詳細を見る