ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間300冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

「コミュニケーションデザイン」 西條美紀

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人と協力して問題を解決しようとするとき、
どのような会話をすれば、その問題を解決することができるのか?

 

「こうすれば全員が問題を把握できて、行動できて、目標達成できるよ」という計画を立てる考え方を学べる本だとも言えます!

 

本文の言葉を使って書くと、

漠然とした、または複雑にからみ合った、場合によっては表に出ていない問題を整理し、人々が問題の解決に向けて協働することが可能になるコミュニケーションを、どのようにデザイン(設計)したらよいのか?
について考える本です。そしてあるサイクルを伝授されます。その結果コミュニケーションデザインをデザインすることができるようになるんです。

コミュニケーションデザイン

・見たり聞いたりしたことを相手に話してもうまく伝わらない
・会社で同僚と問題解決のための打合せをしても、なぜかかみ合わない
・自分が思っていることが相手に伝えても、相手が理解しているかどうもわからない
・会社や地域、家族間などで起こる問題をどのように整理し、どのように会話をすれば解決の方向に向かうのか?

 

そんな疑問を持っている方にはうってつけの本です。とても簡単なフレームを用いて難解な問題を解決に導くこの手法は、知っておいて損は無いと思います。実際私の会社でも、部署同士や事業部同士で話がかみあわず、問題解決に時間がかかっていた時、このフレームで一気に解決したことがあります。

 

著者は東京工業大学 留学生センター/イノベーションマネジメント研究科教授。人文科学博士。

1998年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻修了。早稲田大学日本語研究教育センター客員講師、東京工業大学留学生センター助教授などを経て、2010年より現職。専門は、社会言語学(談話分析)、日本語教育、科学技術コミュニケーション。まさに言葉、対話、コミュニケーションのプロフェッショナル。

 

「導管メタファー」というコミュニケーションモデルを使って話している人が非常に多い。つまり、自分が思っていることを相手に話したとき、自分が思っていることが完全に相手に伝わり、頭の中の考えやイメージが相手も同じになったと思い込むことが多い。
しかし、実際には全く違う考えやイメージが相手の頭の中には出来上がってしまっている。それに気づかない。気づかなくてもなぜか会話ができている。
なぜか?
その理由は「協調の原理」が働くから。

 

コミュニケーションは発信者(話し手)と受信者(聞き手)による「共同構築モデル」と言われる共同作業である。この共同構築モデルこそが、現在研究者のあいだでは主流になっているコミュニケーションモデルである。

 

だから、互いが共同作業しようという意識にならないと、シグナルの文脈化ができない。つまり、話の内容や身振り手振り(シグナル)から、伝えたい内容をお互いが再構築(文脈化)しようとする必要がある。

 

コミュニケーションデザインとは
問題の全体を人との相互行為によって管理可能なものにしていくこと。
何のためにという「目的」を明確にし、誰にどうなってほしいのか、誰と一緒にどうなりたいのかの「計画」を立て、そのための方法を考えて「実践」し、結果を観察して「考察」する。
目的が達成できていなければ計画あるいは実践に、目的が達成されていれば目的にフィードバックして、新たな課題を設定する。


以上が コミュニケーションデザイン 定義である。

図で書くと下のような感じです。

コミュニケーションデザイン

 目的→計画→実践→考察

英語で書くと

Goal → Plan → Implementation → Observation

先ほどのコミュニケーションデザインの定義を整理すると、下の図のような

GPIOサイクルとして整理できる。そう。頭文字をとっただけ。

GPIOサイクル

つまり、この「GPIOサイクル」を回し、目的を再設定しながら循環を繰り返すことで、問題の全体像を発見し、問題の全体を解決に導く!

 

しかし、難しいのは、このサイクルを回すとき、すべての場面において、コミュニケーションの参加者に「意味の共同構築」が必要とされる事である。
特に目的の設定をどのレベルで行うかという問題ですれ違うとサイクル自体も成り立たないし、協調の原理も働かない。(協調の原理については、本書で詳しく説明されています)

しかし!逆に「意味の共同構築」に少し失敗しても、目的の設定がうまくいけば、ディスコミュニケーション(不完全な会話、不完全な状態)にならないこともある。

 

本書では、
実際に起こり、ニュースにもなった原子力発電の問題を取り上げ、どのようにGPIOサイクルをまわすべきだったかについて書かれている。
誰が何に責任と権限をもって意思決定できるのかがわかりにくい場合の例としても考えさせられる。

 

また、太陽光発電システムの問題を扱い、いかに「目的の設定」が重要であるかを説明している。そこでは、ゼロレベルのコミュニケーションデザインの方法が説明されています。

 

その他、会社でもよくある「部署間での疑心暗鬼」を解消するための方法が学べる、実際に実施された「地域健康医療支援センター」でのコミュニケーションデザインが書かれている。

 

共に働くためには、言葉の意味の共同構築だけでは不十分なのである。相互行為、つまり「お互いに影響を与え合う行為」としてのコミュニケーションの意味は、
今、していることが相手と自分にどのような影響を与えるかについての見通しの中で生まれる。

 

相互行為の相手が互いをどう見ているのかがよくわからない
間柄では、相互行為としての意味は形成のしようがない。

 

疑心暗鬼、つまり「疑いの心がおきると、ありもしない鬼の姿が見えるように、何でもないことまで恐ろしくなる」という状態は、相互行為としてのコミュニケーションの意味を見失った当事者の心の状態を指す言葉である。

 

 詳細は本文に任せるとして、GPIOの例として、

G(ゴール):疑心暗鬼を解消する

P(計画):6事業が何のために何をしているかを互いに理解する

I (実践):6事業の課題とセンターに対する期待・懸念についての意見交換会を行う

O(考察):センターと自分の仕事との関係を見いだせたか

 

 また裁判員裁判で「国民が守り、国民に守られる司法の実現」を目的(GOAL)としたGPIOサイクルの実例や、上司(男性)が部下(女性)におかすセクハラについて、「セクハラ的な状況から脱却し、かつ仕事上の良好な関係を保つ」を目的としたGPIOサイクルの実例など、非常に身近なケースにまでGPIOサイクルを当てはめ、見事にそのコミュニケーションデザインの必要性や有効性を説明しています。

 

その他、メタコミュニケーション
についても書かれており、

1段高い次元がメタコミュニケーション
であることをわかりやすく説明してくれています。またその説明の仕方が、これまたニュースでよく見る「オレオレ詐欺」が題材にされており、とても読みやすく、興味深く読めました。

 

人は、会話するときや、問題解決を行うとき、
たくさんある見方の中から、たった1つだけを選んで、
その見方(視点)からしか問題をみていない。

 

だからこそ
コミュニケーションデザインの
GPIOを使っていくべきだ!

そう思いました。

 

さらっと読んだだけでは理解しにくい箇所がありますが、2,3回じっくり読めば納得でき、会社でも実践することができました。GPIOと付箋紙を使った方法も説明されていますので、ぜひ読んで試してほしいと思います。チームワーク力を上げたい、問題解決をチームで進めたい方には特におススメです!

 

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 合わせて読みたい関連本
(このコミュニケーションデザインの参考文献にも入っています)

 

 この本は、特にデザイナー等のクリエイティブ系のお仕事をされている方におススメです。

 

 

 佐藤可士和さんは、TSUTAYAやキリン極生、楽天グループ、ユニクロなどのブランディングやNTT Docomoのプロダクトデザインなどを手掛けた一流のアートディレクター/クリエイティブディレクターです。