ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間100冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

「よくわかる 最新BIMの基本と仕組み」 家入 龍太

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BIM(ビム)って何?

去年、建設関係のプロジェクトに携わった際、おじさんたちが「ビム、ビム」言っていて、なんのこと?
と思って購入した本です。

この本を読むと、BIMの全てとは言いませんが、下記のことはわかります!


①BIMとは何?

②BIM以前の問題点

③BIMのメリット

④BIMの効果

⑤BIMの活用法

⑥BIMでできること

⑦人気のBIMソフトやそれぞれの特徴

⑧BIMをどうやって活かすか

⑨BIMと連携する技術や機器

⑩BIMによる経営戦略

 

 

はじめてBIMを学んでみようかな、知っておきたいなと言う方には役立つと思いましたので、ご紹介します。

実際に導入、使用する際には、導入するソフト専門の本をおススメいたします。

BIM ビム building information modeling

 

著者は京都大学工学部土木工学科卒業。IT活用による建設業界の成長戦略を追求する「建設ITジャーナリスト」。BIMや3次元CAD、情報化施工などの導入により、生産性向上、地球環境保全、国際化といった建設業が抱える経営課題を解決するための情報を発信し続けている。中小企業診断士。1級土木施工管理技士。1級アマチュア無線技士ほか。

 

 

BIMとは?

■最近よく耳にするBIMとは、実際の建物を造るのと同じように、コンピュータ上で建物の3次元モデルを組み立てながら、設計していくという手法。

 

■BIMは、Building Information Modeling の略。
従来では図面に建物の形や大きさ、材質などの情報を記載していたのに対し、BIMは建物の3次元モデルの中に、これらの情報を属性情報(付属する情報)として統合するのが特徴。
例えば、ただのパイプの図でなく、引張強度、降伏点、材質、重量、金額等の情報を持たせた図にする。

BIM ビム building information modeling イラスト

上図(HPより引用いたしました)のように、モデルの材料の種類や大きさ、厚みなどの情報が入っており、集計すると建物全体の鉄骨重量が算出されるといったことも可能。



■BIM/CIMは、Building / Construction information Modeling, Management
BIM/CIMは、測量・調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理・更新の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図るものをいう。

※CIM(シム)という言葉もBIMと一緒によく出ます!

 

■つまり、BIMは「建築物の属性情報を併せ持つコンピューター上の3次元の形状情報」であり、BIM/CIMは、「BIMを活用して建設生産・管理システムの効率化・高度化を図るもの」と定義されている。

 

■その他属性情報のおかげで効率が上がる例としては、図面やCGパース(立体図面)、仕上表や建具表を自動的に作れるほか、構造解析やエネルギー解析などにも使える。足場機材数量も自動で算出できる。

 

 

 

従来図面の問題点

 

■2次元図面は
「わかりにくい」、「不整合が起きやすい」、「人間による入力が多い」。

 

・問題点1:2次元図面だと設計内容がわかりにくい

3次元の建物を無理やり2次元にしている。
ひとつの建物を表現するのに色々な方向や切り口から見て、それを複数の図面の組み合わせで表現しているからわかりにくい。

 

・問題点2:図面間に不整合が起きやすい

平面図、立面図、断面図など多くの図面を描くのは大変。しかも必ずといっていいほど、つじつまが合わないことが起こる。
例)平面図と立面図で窓やドアの位置が違う。建物を縦方向に貫くエレベーターの位置が各階の平面図で違っていたり・・・。そんな図面の不整合が起きやすい。

 

・問題点3:図面だと人間による二重入力が多くなる

建物の構造計算や強度計算、空調・換気のシミュレーションなどのプログラムを使うとき、図面を見ながら建物の形を再度入力する手間がかかる。仕上げ表や建具表を作るのも、人間が図面を見ながら数量を集計する必要がある。だから二重、三重の入力が多い。

 

 

BIMのメリット

 

前述のような問題解決のため、最近BIMを使う会社が増えてきている。

 

■大手ゼネコン4社(大林組、清水建設、鹿島建設、大成建設など)らは、これまで運用ルールがバラバラで鉄骨加工会社などの負担となっていたBIMを標準化する取り組みをはじめた。
                     (2020年8月6日のニュースより)

 

■「設計の見える化」がBIM最大のメリット
設計中の建物でも完成後の姿を見ることができる「見える化」に最大のメリットがある。そのため一般人である施主も、プロの設計者と同じように設計内容を理解でき、イメージ通りの建物を造ることができる。

 

 

■設計図書(設計図や設計に関する資料類)間での整合性もメリットの上位。
BIMモデルから平面図、立面図、断面図といった図面を作ると、もともと3次元のものを
機械的に切り出して自動的に作図するので、それぞれの図面の間でつじつまが合わないよ
うな問題が無い。

 

■仕上げ表や建具表、足場機材明細といった数量集計に関する設計図書も、BIMモデルから自動的に作られる。だからミスもなくなる。

 

 

BIMの効果は?

 

■BIM導入で目指すものはズバリ「うまい」「安い」「早い」。

 

■「QCDSE」の改善
Q:品質(Quality)、C:コスト(Cost)、D:工期(Delivery)、S:安全(Safety)、E:環境(Ecology, Environment)を改善するのに効果あり。

 

■品質:BIMなら設計段階で建物の“外観”や“内観”のデザインを3次元で色々な角度から納得ゆくまで検証できる。壁や梁の圧迫感や建物内部の見通し、人の動線などを、建物のユーザーの視点でチェックできる。施主にとって満足度の高い品質の建物が造れる。

 

■コスト:BIMによって設計段階で施工中や完成後の問題点を解決する「フロントローディング(業務の前倒し)」によって、工事中の手戻りや完成後の手直し工事が少なくなる。


現場合わせで施工していた部材も、BIMモデルによって設計段階で納まりや形状や寸法を決めておくことで、工場製作によるプレハブ化を行い、施工を簡略化してコスト削減ができる。

 

■工期:建築確認申請に必要な平面図、立面図、断面図や仕上げ表、建具表をBIMモデルから作ると整合性を自動的に確保でき、チェックや修正の手間が大幅に減る。上記した工事中の手戻りや完成後の手直しも削減できるため、工期が早まる。

 

■安全:BIMによって設計段階で、現場合わせの必要がないレベルまで検討しておくことにより、工場製作によるプレハブ化が可能になる。その分、工事現場では型枠などの仮設工や高所作業が減り、作業員の数も減らせるので(労働力不足の対策)、現場の安全性が高まる。

 

■環境:3次元による環境シミュレーションによって、自然光の利用率や建物内部の通風性能、年間の空調負荷や光熱費など建物の環境性能を自動的に計算できる。
建物の環境性能評価指数である「CASBEE」などの評価も、BIMで設計しながら目指すレベルに調整することができる。


また、工事現場では現場合わせや手戻りの減少、部材のプレハブ化により残材などの廃棄物が少なくなる。今後SDGsの要求もさらに高まることも後押ししていると思われる。

 

 

 

施工BIMとは?

BIMモデルの詳細度とは?作製手間は?

 

■施工BIMとは、施工段階でのBIM活用のこと。BIM黎明期には設計段階での利用から進んできたが、建設プロセスには設計・施工・維持管理のプロセスがあり、設計段階のみでBIM活用をしても生産性の向上は図りづらい。よって、最近よく耳にする「BIM」は施工に焦点をあてた「施工BIM」のことがを指すことが多い。

 

■施工BIMは、設計段階で作成されたBIM3次元モデルを引き継ぐところからスタートする。当然、設計段階と施工段階では必要な3次元モデルの詳細度が違うため、それぞれ別のLODを設定るすることが必要。
(LOD:Level Of Detail 又は Level Of Developmentの略)

 

■点群データからBIMモデルを作製できる。3次元レーザースキャナで計測すると、対象物の表面を多数の3次元座標の点の集 まり(=点群)としてファイルに出力することが可能。CADデータがない既存建物では、この点群データを利用してBIM モデルを作製することにより、従来の手作業による採寸、モデル化より大幅な省力化が可能。

 

 

よく使われているBIMソフトは?

 

BIM ビム building information modeling ソフト CAD

右に行くほどハイエンドモデル。
左に行くほどローエンドモデル。

上に行くほどデザイン性重視、
下にいくほど設計(構造・設備との統合)重視

 

調査すると以下のソフトが現在人気。

・ARCHCAD(Graphisoft製 ハンガリーの企業 84万円くらい)

・GLOOBE (福井コンピュータアーキテクト製 日本製 65万円くらい)

・Autodesk Revit (オートデスク製 8万~45万円/年 永久ライセンス無し)

・Rebro (NYKシステムズ製 日本製っぽい

        ※2012年の本には掲載ほんのちょこっとだけ 100万円くらい)

・Vectorworks (A&A製 42万円くらい)

上の図は、2012年の本なので、現時点とは少し違うかも。。。と思いましたが、

調査するとあまり変化ない感じです。
Rebroが2012年の本には大きく説明されていなかったくらいです。

 

 

 

2つだけちょこっとソフト紹介!

 

●ARCHICAD:アーキキャド
ハンガリーの企業GRAPHISOFT社(グラフィソフト社)のソフト。
Mac及びWindows用建築CADソフト。
3Dオブジェクトの充実、レイヤーの概念を持っているなど、BIM対応CADへ移行される意匠設計者にとっては導入しやすい不ソフトウェア。

ARCHICAD アーキキャド

※上図はHPより引用させていただきました。

一般に「スマートオブジェクト」と呼ばれる豊富なパラメトリックオブジェクト(※)で作業する。壁、スラブ、屋根、ドア、窓、家具など、「バーチャルビルディング」と呼ばれる仮想の建築要素を作成する。「ライブラリ」と呼ばれる一覧からカスタマイズ可能な既存オブジェクトを選択することができる。

※パラメトリック:入力後に長さやサイズ変更ができること。BIM対応CADで入力する建築オブジェクトの多くはパラメトリック機能をもっている。そのため変更が容易。

 

●Autodesk Revit:オートデスク レビット
アメリカの企業AutodeskT社(オートデスク社)のソフト。
各パーツの持っているデータ情報を活かし、データベースとしてのトータルBIM活用ができるBIMソフトウェア。
意匠・構造・設備・施工・管理と幅広く対応。

autodesk revit オートデスク レビット BIM ビム cad

※上図はHPより引用させていただきました。

図面を描くというより、BIMの概念に基づきより良い建物計画を検討することに特化したシステム。
Revise Instantly(すぐに修正する)からの造語でRevit。機能を制限した廉価版のRevit LT もラインナップ。

 

何か新しいことを学ぶとき、まずはイラストが多い本、初心者向けや入門書を読んで全体像、イメージを掴(つか)む。
いろいろな独学法や勉強法の本で必ず書いてあることです!たぶん!!

ですので、BIM(ビム)についてまずはじめに学ぶなら、かなりおススメです。
2012年発行の本ですが、BIMの要点はまとまっていてかなり役立ちました。
おススメです♪♬

 

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下記「建設テック革命」にも、BIMについて少し書かれています!