日経ビジネスで開催されている
「課長塾」、その内容が一冊の本に。
「どのようにマネジメント」すれば良い成果をチームで出すことができるのか?
そんな疑問に的確な「答え」をくれる管理職必読の書だと思います。
「行動科学マネジメント」を確立し、課長塾の講師も務める著者だから書けた一冊。
「部下に仕事を好きになってもらう必要などない。
結果を出してもらうことにフォーカスして考える。」
この一文だけでも、今までなかった考え方だと思います。
こういった内容が満載です(≧◇≦)
もし、「マネジメント」を複雑で難しいものだと感じているとしたら、それは、そもそもそこにどんな基本項目があるのかすら、教えてもらっていないから。
マネジメントは人の「内面」を理解しないとできないものではない、全ては基本の組み合わせだけ。
2019年10月にこの本が出版され、研修に匹敵する内容であることに驚きました。
上記の日経ビジネス主催の「課長塾」経験者の私や同僚も「えー!」って感じでした。
本当にこの本は役に立つ本です(#^.^#)
この本はこのような方にぜひ読んでいただきたいです。
・そもそもマネジメントってどうすればいいのかわからない
・マネジメントを学んだことがない
・部下やメンバーが自分の思っているような成果を出してくれない
・部下が育たない
・生産性が悪い
・部下のために色々な面で犠牲になっている
・自分の仕事だけでもいっぱいいっぱいなのに、マネジメントまで手がまわらない
こんな悩みを持たれている方は多いはず。必ずこの本は、解決策をくれます。
著者は、ウィルPMインターナショナル社長兼CEO。
社団法人行動科学マネジメント研究所所長、社団法人組織行動セーフティマネジメント協会代表理事。
米国の行動分析学会員。日本行動分析学会会員。
米国のビジネス界で大きな成果を上げる行動分析を基にしたマネジメント手法を、日本人に適したものに独自の手法でアレンジして「行動科学マネジメント」として確立。
日経ビジネスの「課長塾」をはじめ、多くの研修・セミナーで講師を務め、人気を博している。
この本は大きく5つの章に分けられています。
第1章:部下を育てる
第2章:組織を考える
第3章:行動で考える
第4章:習慣を見直す
第5章:将来に備える
マネジメントをする役職についたときは、まず第1章と第2章を熟読して実践していただきたいと思います。まずは部下を育て、部下が勝手に成果を出せるチームにし、自分の時間を作り、良い組織への変革者になる。
課長塾を開催している日経ビジネスなら ↓ こちらから! ↓
第1章:部下を育てる
・「褒めているこちらの気持ちをわかってほしい」は捨てる。
「叱っているこちらの愛情をわかってほしい」はなおさら捨てる。
もともと他人の心などどうこうできるっものではない。
(ドライに聞こえるかもしれないが)
部下があなたの指導にどれくらい感謝しているとか、部下が褒められたことをどれくらい喜んでいるとか、考えることをやめる。意味がない。
それよりも行動を見る。
あなたが褒めたことで部下の望ましい行動が増えたなら、確実に「褒めた効果」が出ているということだ。
・部下の呼びかけや提案には、まず「いい反応」をする。
細かい指摘は、そのあとゆっくり考える。
検討した後には、問題点もいろいろ出てくるだろう。しかし、そうしたことを指摘する上でも、最初に肯定的なメッセージを送っておくことが大事。それによって部下は、上司の指摘に素直に耳を傾けてくれる。
「ありがとう。大変だったろう。ちらっと見たけどなかなか興味深いね。
今度の週末にじっくり検討させてもらうから、時間をくれるか?」
すぐに肯定的な反応を。
・部下に仕事を好きになってもらう必要などない。
結果を出してもらうことにフォーカスして考える。
上司世代は、「認めてもらいたいなら頑張れ」という発想になりがち。
若者たちは、「ありのままの自分」を承認してほしい。
なぜ仕事をするのか?という問いに対して、
「仕事が好きだから」なんて答える人は、今日ではほとんどいない。
お金のため、家族のため、遊びたいから。そういう答えが圧倒的。
間違っても「仕事をすきになれ」なんて言ってはいけない。
相手にとっては苦痛以外の何ものでもない。
・かっこいい言葉やスローガンなんていらない。
具体的な行動に落として「どうすればいいか」を伝えるだけ。
「さっきの件、OK?」
「取引先への報告、大丈夫?」
「体調は?OK?」
「その資料整理、ちょっと大変だけど、大丈夫?」
部下は「大丈夫です」、「OKです」としか答えられない。答えるしかない。
つまり、「OK?」「大丈夫?」は、部下を追い詰める結果になっている。
部下たちが上司に求めているのは
「行動に移せる具体的な指示」。
・自分にとって良かった経験を部下に強いてはいけない。
それは、部下にとっては悪い経験かもしれない。
今の新入社員たちは、「楽しい生活をするためにはお金はあったほうがいいということはわかっている。しかし、自分の能力と楽しい生活についてはあまりリンクして考えていない。
「あなたのためを思って」という論法は必要ない。
こちらがよかれと思っていることと、相手が望んでいることが一致していることはあまりない。
働く理由が、マネージャー世代とは違う。
あなたにとって必要なのは、若い部下が会社にやってきて仕事をこなしてくれること。
そこで結果が出ればいいのであって、働く動機づけ条件を、自分と同じものにしてもらう必要などない。
・「意識」という曖昧(あいまい)なものを職場に持ち出さない。
ましてや、その高低など推し量ることはしない。
意識だけでは、ミスを食い止めることはできない。大事なのは、従業員に取ってもらいたい行動を具体的に示すこと。
「もっと意識を高く持て」 「状況を意識して動け」 「自分の意識次第だ」
必要ない言葉。曖昧で意味がない。
・目を見て挨拶したり、一声かけたりといった小さなコミュニケーションが大事。
それでも、万全ではない と割り切る。
どう努力しても部下は突然辞める。
部下は上司が嫌いだから不愉快な手法(退職手続き代行サービス)を取っているわけでもなく、むしろ摩擦を少なくしたいと考えているわけだ。
となれば、こうした最悪な辞められ方は、これから増えてくるだろう。
それを「最悪」と解釈しない受け止め方が必要になってくるのかもしれない。
・「部下にこれを言うべきか」判断に迷ったら、
それが成果に直結するかどうかを最優先して考える。
マネージャーの最も重要な仕事は、部下に気持ちよく働いてもらうことでも、部下に成長の機会を与える事でもない。部下に成果を上げさせること。
・価値観は仕事の能力とは関係ない。
だから、部下の価値観に興味を抱かないこと。
多くのマネージャーが、彼らが無意識のうちに部下の行動を自分の価値観と照らし合わせ、苦しんでいる。
「仕事とは何なのか」という根本的な部分で、上司たちが想像しているよりもはるかに、若者たちの価値観は多様化している。
LINEの返信が遅くても、既読になかなかならなくても、そんなことに興味をもたない。
「価値観が違うのだから。」
第2章:組織を考える
・今すぐマニュアルを見直してみる。
あなたにとって完璧なら、部下はきっと使いこなせない。
マニュアルで大切なのは、活用する側の行動のステップ。
そのステップに合わせて、必要最低限の3要素くらいが書かれているくらいでいい。
その方が結果につながる。
・5分でいいから部下とマメに話をする。
性別などの属性を排除して「その人」と話をする。
結局のところ、「話をしなければ人はわからない」。
大事なのは現場でのスピード感。現場で働く従業員の気づきや要望を、誰よりも早くキャッチできるのはマネージャーだ。
そのために、従業員ともっと密に個別のミーティングを行うべきだ。
・スケジュール管理はデジタルに頼らず、
定期的にアナログに書き出して整理する。
今抱えている仕事を全てポストイットに書く。
1つのポストイットには1つの仕事。
そして優先順位をつけて並び替える。
排除する仕事を見つけて横におく。
漠然と多くのことを抱え、「これを全部やらなくては」と考えていたら、いつもストレスフルな状態に置かれ、メンタルをやられてしまう。
だから、定期的にアナログに書き出して整理する。
・あなたの仕事から余計な作業を取り除き、
結果に直結する行動をあぶり出せば若者は残る。
↑この本も参考になります↑
離職率の低い職場に変えるには
・コミュニケーションを増やし、人間関係を強化する
・仕事における行動のハードルを下げ、かつ、どのくらいできているかを計測する。
そして多くの行動が取れるように導いてあげる。
つまり、「仕事を簡単にしてあげる」こと。
・仕事より先に遊びの予定を立て、部下に宣言する。
同じことを部下にもしてもらう。
有休休暇をとるのも上司の仕事。
仕事で100%の力を発揮するためには、遊びが必要。間違いない。
部下がいきなり「体調が悪い」と休むのと、「ハイキングに行きたい」という理由で1か月前から有休申請をしてくれるのと、どちらがいいか。言うまでもない。
このように、第1章と第2章の中から、ちょっとだけポイントを書きましたが、今までと違う視点での考え方がいくつかあったと思います。
さすが日経ビジネスで続いている研修「課長塾」のエッセンスが詰まった本だと思います。研修に行くのも1つですが、まずはこの本から得られた知見を実践してみるのはどうでしょうか。
熟読→実践→反省→熟読→実践・・・その繰り返しを2,3回すれば、チームの雰囲気、仕事の成果に変化が表れてくると思います。
管理職になったばかりの方、管理職をある程度の年数しているけどなかなか成果が出ない、ストレスでイライラしている方。おススメの一冊です。
アマゾンで詳細を見る
楽天で詳細を見る