1978年に第1刷が発行され、2015年7月末時点で
149刷発行。
さすが、色々な読書系の本でおすすめされている本だ。改めて心から感心しました。
わたしは、高校から理工系に進み、いっさい財務・経理とは縁がなく生きてきたのですが、教養としてバランスシートや損益計算書(P/L)を読めるようになりたい!と思い、読んでみました。これだけ長期にわたって売れているという理由になっとくの1冊です!!
自分の会社の数字を理解したい方、貸借対照表(B/S:バランスシート)や損益計算書(P/L:プロフィット・ロス・ステートメント)が読めるようになりたい方、「外国語・ITスキル・お金の知識」が必要と言われる今日この頃、お金の知識として会計・経理の本質的なところを学びたい方、この本は”もってこい”です。タイトル通り、専門家でない人事部の方が社内教育のために作成された研修内容(講義資料)が書籍化され、
” 約40年 ”も売れ続けているスゴ過ぎる本です。わかりやすいから売れ続けているということがわかりました。
著者は、協和発酵工業 株式会社の人事部教育課の3名。昭和52年4月の社内報にてこう書いている。
「人事部では、教育計画の一環として会計の知識を身につけてもらう目的で教育方法の選定に心掛けてきた。
社員は自分の会社について、数字的に理解できなくてはならないし、発表される貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)が読めねば、地図の読み方をしらないで登山するようなもので、不自由である。
-中略- 経理をまったく知らなかった者が、楽しくやれる仕組みになっている。手法は簡単だが、本格的な企業会計原則を取り入れており、開始2時間後には、自分の手でB/SもP/Lも作ってしまう。・・・続く」
↑ 1978年から今日まで 約40年 増版され続けているすごい本! ↑
この本は、「経理アレルギー」の人でも楽しみながら、経理のことを「理解できる」ようになり、同時に「貸借対照表(B/S:バランスシート)」と「損益計算書(P/L:プロフィット・アンド・ロス・ステートメント)」が読めるようになるところが、最大のメリット、役立つところです。
ポイントとして、
・フローとストックの眼
会計とは、一言で言えば、
フロー(流れ)とストック(残り)の関係をつかむ
ことである。
この「フローとストックの眼」は会計の基本となる味方で、大変役に立つ。この本でこの眼が磨かれる。
・財務会計の眼
現行会計(財務会計という)は、このフローの集合をP/L(営業実績を表す)として、ストックの集合をB/S(資産内容を表す)としてつかまえる。
P/LとB/Sの作成が簿記の技術の最終目標であり、
財務会計の眼とは「P/LとB/Sの眼」であると言うこともできる。(したがって、簿記そのものは知らなくても、できあがったP/LとB/Sを読めることが大切)
・使う会計
経理と言えば、借方・貸方を思い出すくらいに、借方・貸方は悩みのタネである。そこで借方・貸方の由来を調べると、会計がベニスの商人の知恵として誕生したことを我々は知る。ベニスの商人がそうであったように、
会計は何よりも「使う会計」として役に立つように学びたいもの。
この本を読むと「3つの眼」を得ることができます。
①”フローとストック” を見る眼
②”mPQとF” を見る眼 (mPQ:付加価値、F:固定費 本書で詳しく解説)
③”見えるものと見えないもの” を見る眼
この3つの眼を養っていくことによって、経理アレルギーが解消し、B/SやP/Lが読めるようになり、さらに採算的な見方や資金運用的な見方が身に付いてくる。
↑ このような感じのイラストが全てのページの左側
(見開きの左側ページ)にあり、めちゃくちゃわかりやすいです!
・その他詳しく書かれている眼
a)財務会計の眼
b)採算の眼
c)採算戦略の眼
d)B/Sの眼
e)B/S戦略の眼
f)資金繰りの眼
g)マトリックス会計の眼
さすが経理・会計・財務の専門家でない人が作成し、社員研修や講義に使われ、受講した社員がみんな会社の数字を理解し、活用できるようになっただけのことはある。
わかりやすい!!しかも約40年増刷され続け、149刷までいっているだけのことはある。と、「さすが!」としかいえない本です。
財務・経理・会計に私と同じようにアレルギー反応があり、必要ないと思ってきた方、これからのビジネスマンにはやっぱりそういう知識も必要になってきます。ていうか、すでに必要になっているので、私も焦って読んでいます(笑)
かなり古い本ですが、本質は今も変わっていません。
まずザックリと”本質を”わかりやすい本で学びたい方、バランスシートやP/Lが読めるようになりた方におススメです!
これからのビジネスマン人生で「会社の数字を読む力」は確実に役立つ知識だと思います!!コンピューターやAIを活用する側になるために。
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人事屋が書いた経理の本 (株)CDI監修 協和発酵工業(株)著