この本は、
より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるためのものである。
そのためには、ものの見方を大きく変えることが必要になる。
(7つの習慣でいうと『パラダイムを変える』!!)
この本は仕事がいつもスムーズに終わり、しかもその品質も良くて会社にとって最善の結果を出す上司からおススメされた本。
エッセンシャル思考とは、
「より少なく、しかもより良く」を追求する生き方」。
エネルギーの使いどころを必要最小限にして、一番重要なものごとにおいて最大の成果を上げる。この本を読んでから、実践して役立たせれば、会社での自分の価値が上がります。確実に。さすが2014年全米でベストセラー!
あれもやりたい、これも知っておきたい、この技術も習得しておきたい、そして結局すべて中途半端に終わってしまう方、仕事を減らしたい方、少ない労力で良い成果を出したい方、仕事を断るのが苦手な方、” 認められたいから ” 何でも引き受けてしまって疲れている方・・・
1つでもあてはまるものがある方には、ぜひ読んでいただきたい本です。仕事への取り組み方が変わり、私生活にもいい影響が必ず起こり始めます!
エッセンシャル思考を学んで役立たせる前に、マインドセットとして、3つの思い込みを克服してほしい。
①「やらなくては」 → 「やると決める」
②「どれも大事」 → 「大事なものはめったにない」
③「全部できる」 → 「何でもできるが、全部はやらない」
この3つの真実が私たちを混乱から救い出してくれる。
上の3つの真実を理解していないせいで、優秀な人が潰れていくことが、この世の中ほんとうに多い!
目標を決めて、一直線に動き出す → 成功する → 成功した結果「頼れる人」と思われる → どんどん仕事を頼まれる → やることが増えすぎて時間と体力が奪われていく → 疲れて全てが中途半端になる → 本当にやらないといけないことができなくなる → 失敗する
こういった例は山ほどある。ジム・コリンズの「ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階」でも扱われている。
Q:なぜ、こんなことが起こるのか?
①選択肢が多すぎる
②他人の意見がうるさすぎる
③欲ばりの時代
Q:そうならないためには?
①評価する
「これをやったら、ほかの何よりも重要な成果が得られるだろうか?」
②捨てる
「いるもの」と「いらないもの」に分ける。「いらないもの」をすぐに捨てる勇気があるだろうか?「やっぱりもったいない」と感じるのも無理はない。そんなときは、
「もしもこれを持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?」
と自分に質問してみる。
③実行する
人生や仕事でも、選び抜いた行動を実行するには、やりやすい習慣をつけることが必要。意志の力を使わなくてもいいように、行動をしくみ化する。
著者曰く、「エッセンシャル思考は、単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではない。本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するための、システマティックな方法論だ」
(この考えと、以前ご紹介させていただいた「4DX」または「KPIマネジメント」を合わせると、もしかすると最強かもしれない)
著者はシリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。エッセンシャル思考の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演、執筆をおこない、アップル、グーグル、フェイスブック、ツイッター、リンクトイン、セールスフォース・ドットコム、シマンテックなどの有名企業にアドバイスを与えている。
GAFAにアドバイスができる人!! ← GAFAについての記事へリンク。
ポイントとして、
・エッセンシャル思考を身につけるには3つの基礎を理解することが必要
①選択
②ノイズ
③トレードオフ
①について、
私たちは、時間とエネルギーの使い道を選ぶことができる。
「選ぶ」ことを選ぶ。
選択とは行動であり、与えられるものではなく、つかみとるものである。選択肢のなかから、何を選ぶかは、いつだって自分次第。
他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気を手に入れる。
②について、
世の中の大半のものはノイズである。本当に重要なものはほとんどない。
これ以上労働時間を増やして本当に成果が上がるのだろうか。やることを減らしたほうが、生産性が上がる場合もあるのではないか?
大多数のものは無価値(ノイズ)である。
③について、
「どうやって全部終わらせようか」と考えるのをやめて、「どの問題が一番重要か?」と考える。
何かに「イェス」と言うことは、その他すべてに「ノー」と言うことなのだ。
羅列されているだけでは優先順位がわからない。
「顧客、従業員、株主の皆様を大切に考えます」
みんなを優先するのは、誰も優先しないのと同じだ。
トレードオフから目をそむけても、トレードオフから逃れることはできない。
この3つの基本を理解した上で、この本では3つの技術について書かれており、これが非常に仕事で役に立つ。
①見極める技術
エッセンシャル思考の人は、あらゆる選択肢を検討した上で、重要なことに「イエス」という。軽い気持ちでなく、本気でとことんやるからこそ、最初の見極めに力を入れる。この「見極める技術」を身につける方法が書かれている。
②捨てる技術
周囲に認められたいという思いから、何でも引き受けてしまう人は多い。だが最高の成果を上げるためには、断ることも必要。不要なことを捨てるためには、誰かに「ノー」と言わなければならない。しかも、頻繁に。なるべく相手を傷つけず、うまく頼みを断るためには、勇気と思いやりが不可欠。この「捨てる技術」と「断る技術」を身につける方法が書かれている。
③しくみ化する技術
エッセンシャル思考のアプローチは、努力と根性でやりとげるのではなく、すんなり実現するような「しくみ」をつくる。無駄な作業に費やす時間が減る分、じっくりと計画を立てて、事前に障害を取り除くことができる。この「しくみ化する技術」を身につける方法が書かれている。
・見極める技術で必要な要素
①孤独:考えるためのスペースをつくる
②洞察:情報の本質をつかみとる
③遊び:内なる子供の声を聴く
④睡眠:1時間の眠りが数時間分の成果を生む
⑤選抜:もっとも厳しい基準で決める
・捨てる技術で必要な要素
①目標:「かなり明確」を「完全に明確」にして、最終形を明確にする
②拒否:断固として上手に断る(断り方のレパートリーを増やす)
③キャンセル:過去の損失を切り捨てる(上手に手放すテクニックを身につける)
④編集:余剰をけずり、本質を取り出す(編集の4原則を知る)
⑤線引き:境界を決めると自由になれる(面倒臭い人と一線を画す)
・しくみ化する技術で必要な要素
①バッファ:最悪の事態を想定し、徹底的に準備する。そして見積もりは1.5倍。
②削減:成果を生まない努力はやめる
③前進:「速く小さく」始める。進歩を目に見える形にする。
④習慣:本質的な行動を無意識化する(悪い癖を正しい習慣に変える方法とは)
⑤集中:「今、何が重要か」を考える(マインドフルネス身につける)
→以前ご紹介した「1日10秒マインドフルネス」もご参考に!
著者はこう書いています。
「エッセンシャル思考を生きることは、後悔なく生きることだ。」
本当に大切なことを見極め、そこに最大限の時間とエネルギーを注げば、後悔の入り込む余地はなくなる。自分の選択を心から誇りに思えるのだ、と。
豊かで意味のある人生を選ぶか、それとも苦痛と後悔に満ちた人生に甘んじるか。この本を読むと、もちろん前者を選びたくなると思います。いや、読んでいなくても前者を普通なら選びたいと思います。選んだときに、どうすればそのような豊かで意味のある人生を送ることができるのか? ”その方法 ”、” 答え ”がこの本には「びっしり」と書かれています。これからも長く読まれ続けるであろうこの本、おススメです!!
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エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする グレッグ・マキューン