「頭が良い」とは、「深く考えられること」
だと著者は言っているんですが、
じゃあ、「深く考えられるようになる」には
どうしたら良いの?
と疑問がわくのが自然な流れ。
その疑問に「おーっ、なるほど!」っていう答えをくれる本です♪♪
頭が良い人っていうのは、こういうふうに「深く考えている」
と新しい気づきがたくさん得られます。
単に「考える」のと「深く考える」との違いを理解してから、
この本から得られる「深く考える方法」を学んでさっそく実践できるようになります。
仕事は考えながらやっている、
でも思うような結果が出せずに悩んでいる方、
スピードは良いからもうちょっと ”考えて” 仕事してほしい!
とか言われる方、
また言われなくて「 そうしたい!」と思っている方、
そもそも「深く考える習慣」が無い方
には最適な本だと思います。
ロジカルシンキングの本やマッキンゼー出身者のビジネス書を読んでいる方にもおススメです。なぜなら、著者は「フレームワーク」や、漏れなくダブりなくの「ミッシー」などとは全く違った「考え方」の持ち主だからです。
スピード志向に走るよりも「深く考える」ことがまず重要。
すごく斬新な視点でありながら、ふか~く納得・共感できる内容です。
赤羽 雄二さんの
「ゼロ秒思考」頭が良くなる世界一シンプルなトレーニング
が好きだった私にはホントに新鮮でした!
著者は京都大学工学部在学中に人工知能などを研究し、同修士課程修了後、岡山大学で助手を務めながら博士号を取得。
その後、京都大学へ戻った際、恩師からの一言がきっかけて「不便がもたらす益=不便益」について本格的に研究を開始。
不便益研究の一環として作成した「素数ものさし」(目盛りに素数のみが印字されたものさし)は、そのユニークさから話題を呼び、京都大学内のみでの発売にもかかわらず、3万本以上の販売を記録している。ニュースでそのものさしを見た方も多いと思います。
「深く考える」を考えるための準備運動として、「考える」と「深く考える」の根本的な違いについて、著者は冒頭に説明しています。その説明がまたわかりやすいです。
「深く考える」とは、たとえば未知のものを目にしたとき、それは何かを、考えて考えて考え抜いたすえに、まったく新しい概念が自分の中に形作られること。
つまり、「深く考える」とは、自分の力で自分だけの発見をし、それを自分の中にコレクションしていくこと。
さらに言うと、「深く考える」とは、プロセスを省略せずに存分にたどり、さまざまな発見をし、自分なりの答えを導き出すという営み そのものである。
そうやって、「発見」の回路が脳に1度形作られれば、深く考えることが自然と増え、おのずと思考力強化につながっていく と著者は述べています。
ポイントとして
・思考をはさまずに「すぐやる」ことは、人間に備わった「考える」という唯一無二の才能を放棄していることになるので要注意!
・時間をかけて「深く考える」からこそ「問題解決に有効な選択肢」が複数生まれる。
・ボールペンやシャーペンは便利であり、鉛筆より書きやすい。そのためリスクホメオスタシスが働いて、思考を深めることにつながりにくい。
・共有する経験のなさそうな「対 多数」・「対 大勢」であれば、数字を用いたパソコン的な話し方がよい。
親密であることを重視するならば「わざ言葉」などを用いた鉛筆的な話し方がよい
(共通の経験をもっているかどうかには要注意)。
・プロセスの前後で何が違っているのか(とくに何が減っているのか)を意識することで、プロセスの質は上がり、人を動かす原動力「実感」を得られる。「物事にじっくり取り組める力」がプロセスを重視する目を養ってくれ、それが「考え抜く力」の向上につながる。
・プロセスに臨むときは、「一生懸命」っぽいことを意識する。
型が思考を形成してくれる。
つまり、「カタチから入る」ことも大切である。
・何か新しいアイデアを発想する際には、新しい機能を付け足すのではなく、「引き算」の発想をする。「引き算」をするときは、「経験」は引かず、「手段」を引く。そうすれば「本質」が際立ち、「実感」をおぼえやすい、定着しやすいアイデアとなる。
・当たり前だといわれていることに対して、「少し疑う姿勢」を持てば「深い思考」のきっかけになる。
何でもかんでも、「高得点をとれる人=頭のいい人」 と考えられてしまうことが多い今の世の中。だから点をとるために、大量の知識をインプットする人が多い。結果として「深く考える」ことがおろそかになってしまっている と著者は心配しています。
仕事のうえでも生きていくうえでも、役に立つのは「深く考える力」である。「深く考えられる」という「本当の頭の良さ」が、最高の強みになるのだ!と著者は語っています。この著者の話すことに共感できる方はぜひ読んでいただきたいです!
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