ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間100冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

図解でわかる!「戦略実行 読本」  クリス・マチェズニー ショーン・コヴィー ジム・ヒューリング

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「組織が戦略を実行できるようになる」ということで以前紹介させていただいた名著「戦略を、実行できる組織、実行できない組織」の ”図解でわかる版”! また「7つの習慣」との関係性を含めて日本人向けにわかりやすく書かれた良本「実行する技術4DX」よりもわかりやすい内容の入門編です。「実践ワークブック」と書いてあるだけあって、実際に会社で取り組む際に読みながら進めることで、チームや組織をスムーズに実行の軌道(4Dx)にのせることができます。

戦略実行

期初や月初にチームで目標を決めてもなかなか達成できない。いつも急に入ってくる仕事、メール、電話、来客、クレームなどに時間をとられてしまって目標を達成するための業務が進まない、いつのまにか達成しないことが当たり前になっている。そもそも目標自体が消えてしまっている。気が付くと期限ギリギリになって、毎日残業、残業でなんとか目標をクリアしている・・・。そんな毎日にうんざりしている方、今のチームを目標達成できるチームにしたいと思っている方にぜひ読んでほしい本です。特にチームのリーダーや部門のマネージャーにはこれからの時代必読になる本だと思います。

 

著者の一人であるクリス・マチェズニーは、フランクリン・コヴィー社のグローバル実行プラクティス・リーダーであり、「実行の4つの規律」の開発者の一人。約10年前からフランクン・コヴィー社で4Dxの開発を主導し、世界各地で4Dxのコンサルティングに携わり、何百もの組織に大きなインパクトを与え、目覚ましい成長をもたらした。

 

実行の4つの規律(4Dx)についての詳しい説明は、以前紹介させていただいた「戦略を、実行できる組織、実行できない組織。」「実行する技術4DX」のポイントを読んでいただければ嬉しいです!
世の中の企業で共通していることは、戦略(重要な目標)が問題なのではなく、問題は「実行できていない」ということ。いかに優れた戦略(目標)でも、実行しなければ、全く意味がない。じゃあ、どうしたら実行できるようになるのか?という部分に着目して10年以上研究された結果が「4つの規律(4Dx)」なのです。
そしてその「4つの規律(4Dx)」をチームに導入したいときに非常に役立つのが、
このワークブック「図解でわかる!戦略実行 読本」なのです!

 

ポイントとして、

自分の組織の問題を書き出して、「戦略上の問題」と「実行の問題」に分けてみる。
戦略を立てることと、立てた戦略を実行すること、この2つのうち、リーダーが苦労するのはどちらか?という質問をすると、世界各地のリーダーからは同じ答えが返ってくる。「実行!」。だからまず、実行の問題を洗い出す。

 

実行の問題が書き出されたら、なぜ実行できていないのか?という理由を本書に書かれている内容とあてはまることをリストアップする。これで、自分の組織で「実行の障害」を洗い出す。

 

・実行できない という問題は人ではない。大多数の人間がいつも決まった行動をとっているのなら、問題は人ではなくシステムにある。組織の邪魔をしている問題としては、①目標のあいまいさ、②目標に対するコミットメント(約束)が無いこと、③アカウンタビリティ(報告責任)が無いこと、この3つが実行の邪魔をしている。

 

私が目標を絞り込もうとするのを邪魔するのは、「       」という考え方です。私は、慣れ親しんできたこの考え方に決別して、実行できる組織をつくります。という宣言を行う。もちろん「 」の中は自分の思うように書けばいい。それくらい目標つか2つに絞ることが大切なのである。

 

・最重要目標「WIG(Wildly Important Goal)」を見極めるため、「他のすべての業務が現在の水準を維持するとして、変化することが最大のインパクトを与えてくれる1つの分野は何か?」に答える。この見極める作業がまずは一番大事。そして、「このWIGに使う労力は全体の20%だけ」というのも重要であり、守らないといけない。

 

・WIGを書き出すにあたって、竜巻の「中」と「外」の2つに分けて考える。竜巻の「中」と「外」という2つのスペースをつくって、その2つのスペースにWIGを書き出していく。

 

・最重要目標(WIG)のフォーカスには4つのルールがあることを認識させる。

①1度に4つ以上の目標にフォーカスできるチームは存在しない。
②選択した局地戦は、総合的な戦いに勝利をもたらすものでなければならない。
「この総合的な戦いに勝つために必要な、最小限の局地戦は何か?」という質問に答える。
③上位役職者は拒否権を使えるが、命令はできない。
④すべてのWIGに「いつまでにXからYにする」のフォーマットでフィニッシュライン(期限)を決める。

 

・「最重要目標にフォーカスする」を4つのステップに沿って実践する。

 

ステップ1:WIG候補の中から本当のWIGを見つけるための3つの質問を使う
①このチームのパフォーマンスのどの部分を改善すれば(他の部分は維持することを前提にして)、組織全体のWIGの達成に最も貢献ができるか?
②チームのどの強みにテコ入れすれば、組織全体のWIGの達成に貢献できるか?
③組織全体のWIGの達成に最も貢献するために、チームのパフォーマンスが低いどの分野を改善すればよいか?

→WIG候補は多ければ多いほど良い。
 この段階では、「どのように?」ではなく、「何が?」を考える。「どのように」達成するか、は第2の規律で考える。

 

・ステップ2:インパクトによる順位づけ
チームのWIG候補リストができたら、組織全体のWIGに大きなインパクトを与えられるアイデアを選び出す。→評価基準を明確にしてから選び出す。

・ステップ3:トップのアイデアをテストする
インパクトの大きいWIG候補を絞り込んだら、4つの基準に照らして評価する。
①チームと組織のWIGとの間に整合性はあるか?
②測定可能か?
③結果は誰のものか?
④試合の当事者は誰か?
この4つの基準全てをクリアしていなければ、メンバーに試合をさせてはいけない。

 

・ステップ4:WIGを定義する
①簡単な動詞を使う
②遅行指標を定める
③シンプルにする
④「どのように」ではなく「何を」にフォーカスする
⑤WIGは達成可能か(やりがいがあり、勝てるWIGか)
この5つのルールに従ってWIGを定義する。

 

「チェックリスト」と「WIGビルダー・ツール」を使って実践してみる

 さすがワークブック!

 

・なぜ遅行指標にばかり気を取られるのか
①遅行指標はあなたが達成しなくてはならない結果で、成功の指標だから。
②遅行指標のデータは、先行指標のデータよりも取得しやすいし、わかりやすいから。

 

 ・正しいテコを選ぶために3つの質問に答える
①周りを見渡して、その目標あるいはそれに類似する目標を達成した人がいないか?彼らの行動はどこが違っているのか?
②これまであなたが思っていなかったことで、状況を一変できそうな活動は何か?
③WIGの達成に最大のインパクトを与えると思う活動を選ぶ。ここでのポイントは、80/20ルールである。あなたがすることの20%は、残る80%よりもWIGにテコの作用が働くインパクトがある。その20%は何か?

 

・結果指標型先行指標と行動指標型先行指標の意味を理解し、各々どのような指標が考えられるかチームで書き出してみる。そしてどちらかに決める。
結果指標型先行指標→何か結果を出すことにチームの行動を集中させる指標
行動指標型先行指標→チームに実行させたい具体的な行動を追跡する指標

 

・自分の仕事をプロセスのステップに分けることができる→「プロセス型先行指標」も効果的

 

・先行指標の取得には苦労する。しかし、WIGに真剣に取り組むなら、先行指標を追跡う方法を何としても考え出す必要がある。絶対に先行指標のデータは集めて分析しないと意味がない。
先行指標が遅行指標を動かし始めれば、その相関関係が見えてくる。

 

先行指標も多ければ多いほど良い。そこから選ぶ。先行指標を選ぶときに効果的な質問
①これまでにしたことがない活動で、WIGの達成に大きく貢献できるものは何か?
②チームの強みの中で、WIGに使えるテコになりそうなものは何か?チームの優位性はどこにあるか?
③チームのベストパフォーマーの行動は他の人とどこが違うか?
④WIGの達成を阻むチームの弱みは何か?全員が一貫性をもってできる行動は何か?

 

・効果的な先行指標かを判断する6つの基準
①WIGの達成を予測できるか?
②チームが影響を及ぼせるか?
③継続的な活動か?それとも1回限りの活動か?
④リーダーの試合か?それともチームの試合か?
⑤測定できるか?
⑥測定する価値はあるか?

 

・正式に先行指標を決める前に、確認する6つのこと
①測定するのはチームのパフォーマンスか、個人のパフォーマンスか?
②先行指標を測定するのは毎日か、週1回か?
定量的基準は何か?「どのくらいの数量を、どのくらいの頻度で行う?」
 WIGの緊急度と重要度に基づいて決めればいい。
④定性的基準は何か?「どこまで完璧に行うのか?」
 全ての先行指標がこの質問に答えられるわけではない。インパクトの強い先行指標は、頻度や数量だけでなく、チームのパフォーマンスの質的レベルの基準も設定するものである。

⑤簡単な動詞を使っているか?
⑥シンプルか?
 明確なWIGができていれば、先行指標に前置きはいらない。

 

・「チェックリスト」と「先行指標ビルダー・ツール」を使用する

 さすがワークブック!

 

・行動がわかるスコアボードをつける

①スコアがわからなければ、人はやる気をなくす
②勝っているのかどうか一目でわかれば試合に身が入る
③コーチのスコアボードではなく、選手のスコアボードを作成する

 

・行動を促すスコアボードかどうかを確認する4つの質問
①シンプルか?
②すぐに見られるか?
③先行指標と遅行指標が書かれているか?
④勝っているかどうかが一目でわかるか?

・スコアボードを随時更新するために
①スコアボードの管理責任者を決める(更新したり、結果をチェックする)
掲示する時期を決める(メンバーのWIGへの意欲が高いうちに掲示する)
③更新頻度を決める(毎日か、毎週か、業務開始前か業務終了後か)

 

・「チェックリスト」とスコアボード・ビルダー・ツールを使う

 さすがワークブック!

 

アカウンタビリティのリズムを生み出す
アカウンタビリティはチーム全体で共有する。一人ひとりが約束をし、上司に説明する責任を負う。しかしそれよりも重要なのは、メンバーがお互いに報告しあい、結果をフォローアップすることである。

 

・WIGセッションの2つのルール
①WIGセッションは毎週同じ曜日の同じ時間に持つ
②竜巻をWIGセッションに入れない

・WIGセッションを行う5つの理由
①フォーカスを維持
②メンバーがお互いに学ぶ場となる
③メンバーが約束を守るために必要なサポートを得る場となる
④変化するビジネスのニーズに迅速に対応する
⑤チームに活を入れ、気合を入れなおす場となる

 

・WIGセッションでの議題は3つだけ
①報告:前週のコミットメントについて報告
②確認:スコアボードを見ながら確認
③計画:障害を取り除き、新たにコミットメントする

 

②について・・・チームは自分たちが約束した活動が先行指標を動かしているか、先行指標が遅行指標を動かしているかを確認する。うまくいったこと、うまくいかなかったことから何を学んだか、どのように修正すればよいか話し合う

 

アカウンタビリティのリズムは、考え方は簡単。でも竜巻の中で維持していくにはこのWIGセッションへのフォーカスと規律は欠かせない。

 

・WIGセッションの前にチームメンバーが準備しておくこと
「先行指標に影響を与えるために、私が今週できる1つか2つの最も重要なことは何か?」というのを考えること。

※竜巻の活動を約束しても、WIGには役に立たない

 

・メンバーの約束で重要なこと
①具体的かどうか
②スコアボードを動かせるかどうか
③タイムリーかどうか(約束は1週間で果たせるものでないとダメ)

 

・リズムを狂わす4つのワナ
①竜巻との競争
②漠然としたWIGセッション(必ず報告・確認・計画を行う)
③2週以上連続で同じ約束をする→ルーティーンになったら意味がない
④約束不履行を許す

 

・WIGセッションの成功のカギ
①WIGセッションは予定通りに開く
②WIGセッションは簡潔に行う
③リーダーが先陣を切る
④スコアボードを掲げる
⑤成功を称える
⑥学習したことを共有する
⓻竜巻が吹き込むのを防ぐ
⑧協力して道を切り開く
⑨竜巻が吹いていても実行する

・WIGセッションは、最重要目標が竜巻に巻き込まれるのを防ぐ
約束したことをすぐにスケジュール(予定表)に入れることで、竜巻に巻き込まれないようにする。グレーの中に黒のボックスを入れる。

・「チェックリスト」と「WIGセッション・アジェンダ・ツール」を使用する

 さすがワークブック!

 

本当に長々と書いてしまいましたが、その理由は私も特にこの本が好きで、1回まとめたかったからです(笑)うまくまとまっていないかもしれませんが、ポイントだけでも書き留めておきたかったのです。それだけこの本は「使えます」。

本当にチームや部下をやる気にさせたいと思っているリーダーや、リーダーが4DXが何とかかんとか言っていたぞ!?と思ったとき、ササッとこの本をぜひ読んでみてください。さっそく試したくなります!

 

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戦略実行読本 「実行の4つの規律」実践ワークブック