「幾重にもお礼申し上げます」
何度も「ありがとうございます」と同じ言葉を繰り返すこととは違う。
なにっ!?
「もう少し敷衍(ふえん)して説明させていただきます。」
どういうこと?
プロジェクトのタスクをもう少し「チャンクダウン」させていきましょう!
ん!?
「順次(じゅんじ)」「逐次(ちくじ)」「随時(ずいじ)」
ちゃんと意味をわかって使い分けていますか?
ぬぬっ!
「傍ら痛い」と「片腹痛い」使い分けていますか?
えっ!?
「宥和(ゆうわ)」「内聞(ないぶん)」「偏頗(へんぱ)」
意味を説明できますか。メール等で使ってみませんか?
2017年に流行語大賞をとった「忖度」。
その「忖度」と「斟酌(しんしゃく)」の意味と使い方の違い、「幾重にも御礼を申し上げます」の「幾重」の本当の意味、「傍ら痛い」と「片腹痛い」の違いなど、絶対に知っておいて損はしない本当に重要な言葉がわかりやすく書かれています。
漢字の ”語源” から説明されているので、
非常に覚えやすいです。
評価される人が最低限「押さえている言葉」と「モノの言い方」が学べる本として有名です。「おっ」と思わせる文章をメールなどで書く、さらっと会議で使える言葉が多数収録。会社での会話や文書を書く際に活かせる言葉がたくさん学べる良書です。
新聞やテレビ、雑誌などで使われている言葉の意味がよくわからない。
わかったつもりで、本当の意味を知らない。
メールを書いていて自分の気持ちに ”ぴったり” くる動詞や言葉がなかなか出てこない。だから結局いつも同じ言い回しになってしまう。
そんな事で「ん~」とたまになる方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
(この本が出てから続々と同じような書籍がたくさん出てきましたが、
色々読んだ結果、この本が一番私は役に立ちました。
著者は「日本語の奇跡」、「ん」、「日本語通」などベストセラー著書多数ある「言葉の達人」です。その裏付けの1つとして、著者は10年に及んで、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ベルギー、イタリア、フランスの各国図書館に所蔵される日本の古典籍の調査を行い、またその間、フランス国立社会科学高等研究院大学院博士課程に在学し中国唐代漢字音韻の研究を行い、敦煌出土(とんこうしゅつど)の文献をパリ国立図書館で調査されています。難しい言葉が並んでいてよくわからないですが、ネットで調べるとそのスゴさがわかります。
ポイントとして、
・この本には以下のような言葉を収録しています
①社会人としての「知性」と「教養」を感じさせる語彙
②「会議」「プレゼン」「交渉」「打ち合わせ」「コミュニケーション」・・・などで 結果が出る便利な語彙
③よく使われているけど、しっかり意味がわかっている人は少ない語彙
④そもそも間違えて覚えている可能性が高い語彙
⑤心の状態をうまく ”表す” ”伝える” 語彙
⑥「同音異義」「年配の人、地位がある人が使う」語彙
この6つを見てワクワクした人は読む価値があると思います。
・斟酌する・・・「何卒かかる事情をご斟酌いただき、あしからずご了承いただきますようお願い申し上げます」などで使う斟酌。「斟酌」という言葉は「忖度」とよく似ているのですが、「相手の事情や心情をくみ取ること」、また「くみ取って手加減すること」から、「遠慮する、言動を控えめにすること」という意味で使われます。
この「斟酌」という感じは「斟」も「酌」もお酒に関する言葉です。「酌」は今でも「酌をする」という言葉で使われますが、本来はビンに入ったお酒をヒシャクでくみ出すということを意味しました。相手にどれだけお酒をくんで、注いであげようかと考えて、お酒を差し上げるということです。
同じように「斟」も・・・
というように、漢字の語源の説明も入り、その熟語の意味から正しい使い方や例文までしっかりと「覚えて」、「使える」ように構成されています。
その他、本を読んでいるとよく目にする「あまつさえ」や「いみじくも」など、あーなるほど、そういう意味もあったんだ。そういう由来があるんだ!と呼んでいて楽しくなります。
語彙の紹介だけでなく、終章には「こうすれば語彙力は自然に高まっていく」と題して、著者流の語彙力アップ術が書かれており、大きな釣果(ちょうか)を得ることができます(さっそく使ってみました 笑)。
著者からのメッセージが心に響きました ↓
「言葉を大事にすることは、人を大切にすることにつながります。そして、言葉は人の美しさ、人の凛々しさを外に示すための大事な『化粧』でもあります。この本があなたの心の豊かさ、言葉の豊かさへの扉となることを望んでやみません。このような一面も考えつつ、できる社会人としてふさわしい語彙力を身に着けていきましょう」
これから外国人がもっと増えていく日本。その外国人から賛美されるジャパニーズホスピタリティ。その一面を支える美しい日本語。この日本語を大切にしていくには、まず正しく知ることからはじめたいと思いました。共感される方には是非読んでいただきたいです。
アマゾンで詳細を見る
楽天で詳細を見る